ドイツ語が好きなだけのブログ

ほぼ趣味みたいな感じでドイツ語を勉強しています。現在はC2目指して修行中。

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2013年春アニメの目玉、「進撃の巨人」。

あんなエグイ内容にもかかわらず社会現象と化していました。

当時リアル中二だった私にはドストライクでぶっ刺さりました。

ジーク、リヴァイ、ハンジ、ピーク、サシャあたりが好き。あとナイルとリコ。

今年の秋(?)におそらくまたアニメ化されます。

 

前置きが長くなりましたが、記念すべき第一期、第一シーズンのOP「紅蓮の弓矢」のドイツ語を分析?紹介?

 

Feuerroter Pfeil und Bogen

~紅蓮の弓矢~

日本語だと弓→矢ですが、ドイツ語だと逆(矢→弓)の順番になっています。

検索した感じでも、"Pfeil und Bogen"が一般的なよう。

英語は日本語と同じ順番(bow and arrow)が普通。

 

Seid ihr das Essen? Nein, wir sind der Jäger!

お前たちは~の問いかけから、俺たちは~になるのがアツい。

ドイツ語では普通、職業や身分、人種を補語とした時(S=C)冠詞はつけないのですが、ここではJaegerに定冠詞がついています。(derかdieか不明)

多分「狩る側と狩られる側」のうちの「狩る側」という意味で用いているからついているのかな?と思ったりもしますが…

もし無冠詞だと、職業として「私たち、狩人やってます」になってしまう。多分。

 

焔のように熱く~のところは上と同じなので省略。

ナレーション部分へ。

 

Angriff auf die Titanen

進撃の巨人。公式で英語タイトルとして"attack on titan"がありますが、これをRevoさんなりにドイツ語訳した感じだと思います。

Angriffはangreifen「襲う、攻撃する」の名詞形。Luft「空気、空中」と合わせて"Luftangriff"「空爆」なんていう単語があります。

ちなみに、ドイツ語で「巨人」を意味する単語に"Riese"(男性弱変化名詞※)がありますが、こちらはゲルマン祖語起源で、こっちの方が一般的。

Titanはどっちかっていうと神話のティターンで、古代ギリシア語起源。

 

※単数主格以外のすべての数、格において語尾が共通で-enとなる男性名詞。

z.B. der Mensch(人), der Student(男子学生), der Soldat(兵士), der Held(英雄)

 

Der Junge von einst wird bald zum Schwert greifen.

あの日の少年は、やがて剣に手を伸ばすだろう。

Wer nur seine Machtlosigkeit beklagt, kann nichts verändern.

己の無力を嘆くことしかできない者には、何も変えられない。

Der Junge von einst wird bald das schwarze Schwert ergreifen.

あの日の少年は、やがて黒い剣を手にするだろう。

Hass und Zorn sind eine zweischneidige Klinge.

憎しみと怒りは諸刃の剣だ。

Bald eines Tages wird er dem Schicksal die Zähne zeigen.

いつの日か彼は、運命に牙を剥くだろう。

 

1行目、3行目、5行目は「あの日の少年」の動きがじっくりと描かれています。

剣に手を伸ばす→剣を握る→運命に牙を剥く

サンホラ―ならわかると思いますが、もろエレフ。

2行目、4行目はアルミンの名言の要約というか言い換えというか。

己の無力を嘆くだけの者には何も変えられない。

→初期のエレンですね。

憎悪と怒りは、諸刃の剣だ。

→一期の内容だけで考えると、「生き急ぎ野郎」ってことでしょうか。

 

wer~beklagtのところは、不定代名詞。英語のthose whoにあたる。

 

この曲に限りませんが、Revo氏の書く歌詞は直接的な表現が少ない、暗示的、含蓄のある部分が多いにも関わらず、独りよがりでなく、原作に忠実なところが素晴らしいと思います。

Revoさん完全オリジナルの世界であるサンホラでは、歌詞の解釈がかなり聴き手にゆだねられている部分が多い(特に一期)ですが、こういう時にはちゃんと原作を大切にしている感じがします。